6月の本棚〜分類番号600番台の本 その2
- 公開日
- 2015/06/26
- 更新日
- 2015/06/26
図書館より
先ほど紹介したウナギ(ニホンウナギ)については、ちょうど1年前(2014年6月12日)国際自然保護連合から絶滅危惧種に指定されました。世界のウナギ消費量の7割を日本が占めている現状において、ウナギの保護や資源管理は日本が中心となってすすめていきたい課題です。同様に、日本の水産業で危機的な状況にあるのがクジラやイルカです。
(イルカは生物学的には「クジラ目」に属する同じ仲間です)
(右)『クジラその歴史と文化』小松正之 ごま書房 2005
分類番号664
ウナギやクジラは、日本の食文化、生活文化を支えてきた生き物です。
一部の国や団体からウナギやクジラなどの捕獲について日本が非難されているニュースを見聞きした人は多いと思います。はたしてその主張の通りなのでしょうか。
10年前に出版された本ですが、非常にわかりやすく書かれた本です。クジラと人間とのかかわりを歴史的観点からも丁寧に解説してあり、日本のみならず世界の歴史や文化とクジラがいかに関わってきたかがよくわかる良書です。この本に書かれていること、特にクジラの命を余すことなく使い切るという日本の文化を正確に知ってもらえたら、今のような一方的・攻撃的な批判はされないように思います。非常に考えさせられる1冊です。
(左)『江戸東京湾くじらと散歩』小松正之 ごま書房2004
分類番号664
同じ著者によるフィールドワークの集大成といえる1冊。修学旅行の見学コースがこの1冊でいくつも作れます。