後期最初の朝礼、通常の整列時刻より5分も早く全員が整列しました。
今日は、後期生徒会役員の任命と、野球部やあいち科学の甲子園ジュニアなど各種の表彰を行いました。
雨が降るかもしれない天候の中、きびきびとした進行ができ、気持ちのよい朝礼でした。
(10月2日 校長講話)
さわやかな季節になりました。1年で最も勉強がしやすい季節です。そこで、今日は、学力の話をします。
普通、学力が高い人というのは、知識が豊富だったり、計算ができたりする人のことを言います。これを認知能力と言います。しかし、今、そういう力よりももっと大切な力があると言われています。それは、「我慢する力」や「物事を最後までやり遂げる力」、「人と協力する力」などです。これを、非認知能力と言います。社会で成功するためには、認知能力よりも、非認知能力の方が大切だと言われています。
このことを示すデータに、アメリカで行われたマシュマロテストという実験があります。幼稚園で4歳の子どもたちにマシュマロを食べましょうと言って1つずつ配ります。食べる直前に、「先生は、少し用事を思い出したから、戻ってくるまでマシュマロを食べないで待っていてね」といって、しばらく教室を出ます。すると、ほぼ7割の子どもは待ちきれずにマシュマロを食べてしまいます。残り約3割の子どもは先生が戻るまで我慢できるそうです。
その後、マシュマロを食べてしまったグループと我慢したグループを、それぞれ追跡調査しました。その結果、17歳の大学進学適性検査の時、マシュマロを我慢したグループは、マシュマロを食べてしまったグループより、120ポイントも点数が高かったそうです。さらに37歳の時、BMIという肥満度の数値を比べると、マシュマロを我慢したグループは、マシュマロを食べてしまったグループより、3ポイント低かったそうです。つまり、4歳での忍耐力が、成長してからの学力や大人になってから健康を維持する力に関係するという訳です。
このことから、社会で成功するには、あるいは、幸せな人生を送るためには、「我慢する力」や「物事を最後までやり遂げる力」「人と協力する力」などの、非認知能力を高めることが大切だと言われているのです。
皆さんは、自問清掃で、毎日「がまん玉」や「見つけ玉」「しんせつ玉」を磨いています。「がまん玉」は、人を邪魔しないようにだまって掃除すること、「見つけ玉」は、一見きれいなところでも汚いところを見つけて掃除をやりぬくこと、「しんせつ玉」は、人の気持ちに立って言葉ではなく行動で協力することです。皆さんは、毎日自問清掃を通して、非認知能力を磨いているのです。
1年で最も勉強しやすい時期、認知能力と非認知能力を、同時に磨きましょう。