5/12 <校長室より>待つことの大切さ
- 公開日
- 2015/05/12
- 更新日
- 2015/05/12
校長室
尾張校長会の記念講演で、名古屋大学の臨床心理学研究者であり、愛知県教育委員会教育委員である 松本真理子氏 の講演を聴きました。
「子どもを取り巻く環境と心の教育」という演題で、子どもを取り巻く環境の時代による変化や国際比較からの考察でした。
ロールシャッハテストの結果を、1950年代と現在とを比較すると、答える時間までの反応時間が半分以下になったそうです。反応速度は、成熟に連れて遅くなることから、成熟が2年程度遅れていることや、人間認知の発達が遅れていることなどの指摘がありました。
しかし、それ以上に大人の反応速度が子ども以上に速くなったという結果があり、熟慮型から即答型に変化したようです。
待つことが苦手になった大人たち。その影響を受けて子どもの発達も遅れていることを示唆する結果です。大人は子どもの未来に向けた大切な環境であるという自覚を持つことが大切だというメッセージでした。