11/21 授業の質を高めるために
- 公開日
- 2014/11/21
- 更新日
- 2014/11/21
校長室
愛知県総合教育研究センターの研究発表会に参加し、東京大学大学院教育学研究科教授 秋田喜代美氏の講演「授業の質を高めるために」を聴いてきました。
これからの学力は、熱意、自尊心、チームワーク、忍耐力、会話能力、立場の自覚など、パーソナリティーや人格などの「社会情緒的スキル」も含めて考えるべきという考えのもと、示唆に富んだ内容でした。
印象深かったのは、マシュマロテストの話です。4歳児の目の前にマシュマロを置いたまま教師が立ち去りしばらく様子を見ます。すると、ほぼ7割の幼児はマシュマロを食べ、約3割の幼児は我慢するそうです。マシュマロを我慢したグループは、その後の追跡調査において、マシュマロを食べてしまったグループより、17歳の大学進学適性検査で120ポイント高く、さらに37歳時のBMI(肥満度)の数値が3ポイント低かったそうです。つまり、4歳での忍耐力が高いと、その後の知識力や健康維持力も高いという結果です。
この結果から、授業では、知識のみならず、目標を達成する力や他者と共働する力、情動をコントロールする力なども同時に育めるような授業デザインが必要であるという話でした。
他にも、「教えあいと学び合いの思想の違いを押さえる」、「創造的失敗、困惑、立ち止まりが成功につながる」など、多くのヒントを得ました。