5/21 全日中総会、講演
- 公開日
- 2014/05/21
- 更新日
- 2014/05/21
校長室
全国日本中学校長会総会のため、東京に来ています。
講演では、「当面する初等中等教育上の諸問題」について、文部科学省初等中等教育局長 前川喜平 氏の話を聞きました。
主な講演の内容は以下の通りです。
教育再生実行会議ではこれまで4回の提言を出している
第一次提言はいじめ問題についてで、これを受けて「いじめ防止対策推進法」が整備された。大きな特徴はいじめ対策を学校任せにしない、教育委員会任せにしない、自治体全体として取り組むということである。
第二次提言は教育委員会制度の見直しである。これを受けて、首長と教育委員会との関係を明確にする法案が間もなく成立する見通しである。教育の大綱は首長が作るが、その際教育委員会と相互に協議するための組織を設ける。また、教育委員長と教育長とを合体させて新教育長とし、責任体制を明確にする。新教育長は、議会の同意を得て首長が直接任命する。
全国学力・学習状況調査は、これまで学校の名前を明確にして公表することは禁じてたが、学校の名前を明らかにして公表するかどうかは市町村の教育委員会が判断できることとした。ただし、十分な結果分析と教育委員会としての対策を決めた上で公表することを求めている。点数だけを公表して序列化されてしまう危険性は防がねばならない。
教職員の定数の改善については、義務教育標準法を改正した上で改善計画を立てる方向を考えている。全国学力・学習状況調査の結果で、中学校における習熟度別少人数指導において成績が上がっている。また、ティームティーチングを実施した小学校で成績が上がっている。さらに、少人数学級では学習意欲が上がっている。少人数教育を充実させる方向で、義務教育標準法の改正をし、現場の判断で適切な方法をとれる定数改善を目指している。中学校ではH24年度から授業時数が増えているにもかかわらず定数改善が行われていないことにも対処していきたい。
その他にも、多岐に渡る話がありました。
文部科学省の目指している方向性が分かり、大変参考になりました。