人権週間にちなみ、岩倉市では中学生が一日人権擁護委員として活動をします。
今日の朝会では、その委嘱を岩倉市人権擁護委員の宮田様にしていただきました。
また、人権についてのお話をいただきました。
(12月4日 校長講話)
今日は人権について話します。
毎年、12月4日〜10日は「人権週間」です。これにちなんで、岩倉市では、10日に人権講座を行います。その時、生徒会役員の皆さんに一日人権擁護委員として活動をしてもらいます。そのために今日は、宮田人権擁護委員さんにお越しいただきました。後ほど一日人権擁護委員の任命をしていただき、お話もいただきます。よろしくお願いします。
また、今日の午後からは、以前皆さんが道徳の授業で学習した「天使の舞い降りた朝」の主人公である 大野靖之 さんのライブを聴きます。大野さんの歌には「一人一人がかけがえのない存在なんだ」というメッセージがこめられています。ライブを聴いて人権についてしっかり考えてみましょう。
さて、校長先生からは、『みんなが手話で話した島』というお話をします。
アメリカの東海岸沖に、マーサズ・ヴィンヤード島という島があります。この島は、かつて遺伝的に聴覚障害者、つまり耳の聞こえない人が多い島でした。どれくらい多いかというと、155人に1人、これは、通常の20倍だそうです。では、ヴィンヤード島に住む聴覚障害者は不自由な生活をしていたでしょうか? 答えはノーです。なぜならば、ヴィンヤード島では、全員が手話を使っていたからです。全員が英語と手話を自然に身につけ、聞こえる人同士でも手話を使っていました。だから、聞こえない人がいても何も問題にならなかったのです。
その証拠に、島の人にインタビューした記録が残っています。例えば、耳の聞こえない人2人の名を出して「この2人に何か共通することがありますか」と訪ねたところ、「二人とも腕のいい漁師です」と答えて、ほかに思い当たることはないということでした。こちらから「ひょっとして、二人とも耳が聴こえないのではありませんか」と言われて初めて、「そう言われてみれば耳が遠いです」と気がついたそうです。
つまり、みんなが手話で会話をすれば、耳の聞こえないことは障害ではなくなるのです。
私たち人間には、みんな違いがあります。互いがそれぞれの違いを理解して、少し寄り添ってみようとすれば、どんな人も不自由なく過ごせる社会になりそうですね。
身の回りの人を理解しようとすることに心がけましょう。