新しく赴任された先生方を迎えて新年度がスタートしました。校長先生の式辞の中で「コスモス・あいさつ・ボランティア」という岩倉中学校の合い言葉を大切にして「ABCDの原則」「そろえる」「常が大切」今年から新たに「誰かのために」という4つのキーワードを意識して1年生をリードし自分自身も高めていこうというお話がありました。
(始業式式辞)
いよいよ今日から、平成27年度が始まります。このあと、新しい1年生を迎えて、気分も新たに新学期をスタートします。2年生258名、3年生285名の皆さん、進級おめでとうございます。上級生となった皆さんは、1年生を上手にリードしてください。
さて、上級生として心にとめておいてほしい言葉は、まず、本校のスローガンである「コスモス・あいさつ・ボランティア」です。
新年度にあたって、もう一度スローガンの意味を確かめておきましょう。
「コスモス」は岩倉中学校のシンボルフラワーです。自然界にあるさまざまな花の代表として「オンリーワンの存在」を象徴しています。また、コスモスはギリシア語で「宇宙」です。岩中生一人一人が輝く星です。オンリーワンの輝く存在であろうという意味が込められています。
「あいさつ」という言葉は、規範意識の象徴です。規律を守って自立した社会人になろうという意味です。
「ボランティア」は、思いやりの象徴です。周囲に貢献しようとすることで、豊かな社会性を身につけようという意味です。
したがって、「コスモス・あいさつ・ボランティア」とは、「規律と思いやりの中で自己を輝かせよう」という意味です。
そして、いくつかのキーワードも、確認しておきましょう。
1つ目は「ABCDの原則」です。
A…あたりまえのことを
B…ばかにしないで
C…ちゃんとやれる人こそ
D…できる人
これは、既にしっかり定着しています。2・3年生の皆さんが「あたりまえのことを、ばかにしないで、ちゃんとやれる、できる岩中生」であることを誇りに思っています。
2つ目は、「そろえる」です。皆さんはこれまで、靴や机、トイレのスリッパ、あいさつ、時間などをそろえることで、一人一人の気持ちをそろえてきました。これからも、小さなことでもそろえることで、お互いに気持ちよく生活できるようにしましょう。
3つ目は、「常が大事」です。テストの前だけ頑張るのではなく、常日頃から勉強を積み重ねること、試合の時だけ真剣にやるのではなく、日常から全力で練習すること、当たり前のことを地道にやり続ける岩中生でありましょう。
そして、今年度からは、もう一つ意識してほしい言葉があります。それは、「誰かのために」という言葉です。
皆さんは中学生として、日々成長を続けています。では、「大人になる」とはどういうことでしょうか。
心理学者のゴードン・オルポートという人は、成熟した人の目標の一つに「情緒的な安定」を挙げています。幼い子どもは、自分の思い通りにならないと、とにかく泣くだけ、怒るだけです。それに対して大人は、問題が生じたときにただうろたえるだけではなく、どうしたら問題を解決できるか考えることができます。また、相手の立場に立って、感情を抑えることもできます。自分のことだけでなく、周囲の状況を考えることができるのです。
集団がともに生活をするために欠かせないこと。それは、どれだけ他を気づかい、周囲のために行動できるかにあります。
自分のことでだけでなく、人のためにも行動できる、「誰かのために」というキーワード。これも常に意識して、当たり前のレベルアップを図りましょう。
以上で、式辞といたします。
平成27年4月7日
校長 野木森 広