表彰伝達に引き続き 後期生徒会役員の任命式がありました。後期がいよいよ始まります。「1人はみんなのために、みんなは1人のために」の気持ちで仕事をして 自分自身の世界、人間としての幅を広げていきましょう。
(10月7日 校長講話)
ただいま、生徒会役員の認証を行いました。ここで認証された人以外にも、委員会、係など、全員に後期の新しい仕事が決まったことと思います。
皆さんは、仕事についてどんな思いをもっていますか。今日は「仕事で世界が広がる」というお話をします。
校長先生の家の近くに野菜作りの名人がいます。先生が,その人の畑に大根をもらいに行ったときのことです。先生が抜いた大根の葉を見て、5メートルも離れたところから、そこに青虫が付いているよと言うんです。先生には全く見えません。近くに来て「ほらそこにいるでしょ」と指を指されて初めて小さな青虫に気づきました。毎日大根を育てる仕事をすることで、この人には大根の葉を食べてしまう青虫が、普通の人には見えない距離から見えるようになった。つまり、見える世界が広がったということです。
すぐれたお医者さんは,人の息づかいや顔色を見るだけで,体調の善し悪しが分かるといいます。一流のシェフは,材料と調味料の量を見ただけで,料理がどんな味になるかが分かるといいます。
いずれも,私たちには見えない世界です。
生徒会役員で、集会や体育大会などを主催した人には,コンサートやイベントに行けば,裏方で支える人の大変さが見えるでしょう。学級委員で頑張った人には,集団をまとめようとしている人の大変さが見えるでしょう。緑化委員で頑張った人には,花壇やプランターの花に、世話をした人の苦労と喜びが見えるでしょう。
「仕事をする」ということは,今まで気付かなかった、人の努力や優しさが見えるようになるということです。同じ空間に生きていながら、その人の周りには他の人とは違う世界が広がっていくのです。
大人になれば仕事がないということは、生活できないということです。
みなさんの周りには、係、当番、委員会、ボランティアなど、様々な仕事があります。
ぜひ、一つ一つの仕事に精一杯取り組んで、あなたひとりに見える、広い世界を作ってください。
きっと、当たり前の幅が広がることになりますよ。