表彰伝達後、2学期の終業式が行われました。校長先生の話では、1年生は入学してから時が経ち、先輩の姿を見ながら、「あんな先輩になりたい」そんな気持ちが芽生えてきている頃では。2年生は、夏から部活動や生徒会で学校の中心としてがんばっている。そして、少し進路について考え出した頃では。3年生は、体育大会やコスモス祭、合唱コンクール、どれひとつとっても最後の行事となりました。最後の卒業式で有終の美を飾るために、残りの中学校生活をがんばってほしい。また、棋士の羽生さんの7冠が奇跡のことと言われているが、チャレンジを重ね努力の結果である。冬休みには自由な時間が多くなるが、どんな目標を立てるか。そして、「新しい年に、ひとまわり大きくなった、みんなに会えることを楽しみにしている。」とのお話をしてくださいました。生徒指導部からは、「善進力」の話がありました。2学期もたくさんの方々のご支援のおかげで生徒たちは、のびのび学校生活を送り、輝き続けていました。3学期も何卒よろしくお願い致します。
(2学期終業式式辞)
今日で2学期を終業します。全校811名の皆さん,2学期を振り返って,どのように感じているでしょうか。
校長先生は、どの学年も、体育大会や合唱コンクールなど、仲間とともに乗り越える大きな行事を経験し、肉体的にも精神的にも大きく成長したと思っています。
1年生は、しっかり中学校生活に慣れ、小学生の時とは比べものにならないほど逞しくなってきました。コスモス祭や合唱コンクールなど、中学校の行事を一通り経験して、2年生・3年生になったら、あんな先輩のようになろうという具体的な目標を描けたのではないでしょうか。
2年生は、夏以降、部活動の中心となり、高い目標に向かってがんばってきました。生徒会活動でも、後期は3年生に代わって学校をリードする存在になり、頼もしさを感じています。中学校生活の半分を終え、少しずつ、進路のことも考えるようになってきたのではないでしょうか。
3年生は、いよいよ義務教育の最終段階を迎えました。体育祭でのリーダーシップ、コスモス祭でのパフォーマンス、合唱コンクールでの共感力、どれ一つとっても中学校生活最後の行事であることを意識して、「記憶に残る」取組をしてくれたことをうれしく思っています。卒業までにさらに多くの活躍をして、有終の美を飾ってくれると期待しています。
さて、12月5日に、将棋棋士の羽生善治さんが、史上初の「永世七冠」を達成し、大きな話題となりました。「永世七冠」というのは、7大タイトルのすべてで「永世」の称号を得ることですが、そのためには、「連続5期もしくは通算10期以上王座を保持する」など、厳しい条件があります。1つとるのも大変なのに、それを7つ全部というのは奇跡と言われるくらいです。
羽生さんは、藤井聡太四段と同じように、中学生から棋士となり、19歳の時に初タイトルを獲得しました。25歳で史上初の七冠独占を達成し、以来、今日まで22年の長い歳月をかけて、永世七冠を達成しました。
羽生さんの強さの秘密は、常に新しいものを取り入れていくところにあると言われています。今は、名人でもAI(人工知能)に負けることがある時代ですが、羽生さんは、AIの攻め方も積極的に学んで取り入れています。また、25歳で七冠を達成したとき、「この後は何を目指しますか」というインタビューに、「勝敗より、将棋とはどういうものか、将棋の真理を追究したい」と答えたそうです。そして、永世七冠を達成した今回も、「将棋の全体像はまだまだ見えてないので、少しでも解明できたらと考えています」と答えています。
羽生さんの、あくなき探究心と、新しいことに挑戦する生き方は、皆さんにも参考になりそうですね。
明日から冬休みに入ります。しばらくは自由な時間が続きます。自らの目標を決めてしっかり冬休みに臨んでください。
そして、新年に、一回り大きく成長した皆さんとまた会えることを楽しみにしています。
以上で、式辞といたします。
平成29年12月22日 校長 野木森 広