表彰伝達に引き続き3学期始業式が行われました。校長先生から「感謝の気持ちが人を幸せにする。」というお話とネックウォーマーについてのお話がありました。校歌斉唱の後、高岡先生から成長するきっかけについてとネックウォーマー着用のルールについてのお話がありました。今日から2016年の学校生活が始まります。新しい気持ちでがんばっていきましょう。
(3学期始業式式辞)
2016年を迎えました。お正月には初詣に出かけていろいろなお願いをした人が多いかと思います。皆さんはどんなお願いをしたでしょうか。
人は誰でも幸せを願います。どのような幸せを思い描くかは人それぞれですが、「幸せになりたい」と思うことは、皆共通です。では、どんなときに幸せを感じるでしょうか。ある人は、人が幸せと感じるのは「感謝の気持ち」をもったときであると言っています。
そこで、年の始めに、感謝の気持ちについて考えてみたいと思います。
スクールカウンセラーの山口力さんによると、感謝には、大きく分けて2種類あるそうです。1つは「条件付きの感謝」、もう一つは「当たり前に対する感謝」です。
条件付きの感謝は、今自分にないものが手に入った時の感謝です。何かをもらったり、一番をとったり、誰かに何かをしてもらったりした時に感じる感謝です。これは、誰もが感じる感謝です。
それに対して、当たり前に対する感謝は、今ある物に対する感謝です。今着ている服、今履いている靴、住んでいる家、家族・友人、そして今生きていることなど、身の回りにある、ありとあらゆることに対する感謝です。このような感謝は、しっかりと感謝を学んで、感謝することを意識していなければ、なかなかできるものではありません。
感謝がない人、感謝が条件付きの人は、常に自分に無いものを求めるので、幸せを感じても一瞬だけです。これに対して、当たり前のことに感謝できる人は、常に安心と満足感があるので、幸せを感じることができるのです。
ベネディクト会の僧侶であるデヴィット・スタインドル・ラストさんという人は、「幸せになるためには感謝の機会を逃さないことが大切だ」と言っています。「人は幸せだから感謝するのではなく、感謝が人を幸せにする」というわけです。そう考えると、感謝する習慣を身に付けることは、とても大切なことだと言えます。
感謝を学ぶ機会は、日常生活のありとあらゆる場面にあります。中でも掃除はとても良い機会です。皆さんは買ったばかりの物が汚れると気になってきれいにするでしょう。それは、その物が大切で、その物に感謝をしているからです。逆にあまり意識していなかった物でも、きれいにしたり手入れをしたりすると、その物を大切に思うようになります。そして、物に対する感謝が内側から芽生えてきます。感謝が芽生えてくると、買った物だからとか、人にもらった物だからとかいう条件付ではなく、どんなものでも大切にできるようになります。そして、自分も人も大切にできるようになるのです。
お金があっても学歴があっても、自分を否定している人、人を差別している人はたくさんいます。感謝がある人は、絶対に人を差別しません。真に自分を大切にするには、感謝が必要なのです。
感謝のある世界は幸せな世界です。日頃、皆さんが行っている自問清掃を通して、あるいは「そろえる」ことを通して、「常が大事」という気持ちを通して、感謝の気持ちを養いましょう。そして、自分や人を大切にして、幸せを感じることができる3学期にしましょう。
それからもう一つ、ネックウォーマーについてお話します。終業式でお話したように、皆さんは「2分前着席キャンペーン」などを通して、自分たちの生活を充分高めてきました。明日から着用してもよいことにしましょう。ただし、高まった意識が低下しては意味がありません。3学期も「2分前着席キャンペーン」は続きます。引き続き「目指せ!10日連続!90%超え!」に向けて努力しましょう。
ネックウォーマーの着用に関するルールなどは、この後の高岡先生の話や、担任の先生の話を聞いてください。