柔道部・水泳部の表彰伝達に引き続き2学期の始業式が行われました。校長先生から5歳からカナダで生活している15歳の少年についてのお話がありました。今日から2学期がスタートします。毎日の計画を大事に有意義な生活をして充実した2学期にしていきましょう。校歌斉唱のあと高岡先生から体育大会と生徒指導についてのお話がありました。
(2学期始業式 式辞)
2学期が始まりました。部活動やボランティア、応援練習や高挍への体験入学など、皆さんが夏休みを有意義に過ごして、こうして2学期の始業式を迎えることができたことを大変うれしく思います。
2学期は、体育大会やコスモス祭、合唱コンクールなど、大きな行事が続く学期です。また、勉強にも運動にも取り組みやすく、いろいろなことに挑戦して、自分を今まで以上に高める学期でもあります。
1学期よりも進歩した2学期にするために、ある人のことを紹介します。
それは、カナダに住む15歳の少年、大川翔くんです。
大川くんは、5歳の時に日本からカナダに引っ越して、現地の教育を受けました。9歳でカナダ政府から「ギフティッド(つまり天才児)」と認定され、14歳で現地の公立高校を卒業します。そして、カナダのトップクラスの大学5挍から「ぜひわが校に」と奨学金付きでスカウトされた、すごい少年です。
そんな大川くんが、5歳に、英語がまったく話せない状態でカナダに来てから、14歳で大学に合格するまでの勉強方法を書いた『ザ・ギフティッド』という本を読みました。
大川くんは、自分は特別な人間ではなく、「僕のような生徒は日本にたくさんいる。日本には、ギフティッドの制度や飛び級の制度がないから、それが表に出てこないだけだ」と言っています。そして、自分の勉強法が、いずれ他の日本人にも役に立つはずだという理由で、この本を書いたそうです。
大川くんは、実にたくさんの勉強法を紹介していますが、その中で校長先生が注目したのは、3つです。
1つめは、読書量の多さです。大川くんは生まれた時から、たくさんの本を読み聞かせてもらっています。5歳でカナダに来てからも、たくさんの英語絵本を読んで英語力を高めました。大川くんは、たくさんの本を読むためのコツとして、まず薄くて簡単な本から読み始めること、先生や友達にも聞いて面白い本を探すこと、いつも本を持ち歩いていて学校にいる時間やちょっとしたスキマ時間にいつも読むことを上げています。そして、「読めば読むほど読めるようになる」と言っています。
2つめは、計画を立てて勉強することです。大川くんはカレンダーに試験日とか、宿題の提出日などを書いて、いつ、何をやるかを大まかに計画するそうです。そして、その計画を絶えず調整するそうです。夜寝る前には必ず次の日の「やることリスト」を作ります。「やることリスト」とは、例えば「朝のSTで宿題を出す、1時間目の数学ではワークの問題を質問する、2時間目の理科ではテスト範囲を確認する」といような簡単なメモです。大川くんは、このメモを作ることによって無駄な時間が減ると言っています。計画を立てることは、限られた時間で受験準備をするには欠かせないことですね。
3つめは、夜は早く寝るということです。大川くんのお母さんの口癖は、「早く寝なさい」だそうです。頭をよくするためには、睡眠は欠かせません。
どうですか、読書すること、計画を立てること、夜は早く寝て生活のリズムを整えること、大川くんの勉強法は、参考になりましたか?
これから始まる読書の秋、スポーツの秋を、計画を立てて有意義に過ごし、ますます成長できる2学期にしましょう。
平成27年9月1日
校長 野木森 広