天気にも恵まれ、感動の卒業式が行われました。卒業生一人一人が輝いた表情で卒業証書を受け取り、岩倉市長さまよりご祝辞をいただきました。
地域の皆様、保護者の皆様、大変お世話になりました。ありがとうございました。子どもたちはきっと地域に貢献できる立派な大人に成長できると思います。これからもよろしくお願いいたします。
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式 辞
冷たく厳しかった伊吹おろしもやわらぎ、五条川の桜並木も華やぎ始める春がやってきました。春は、華やかな季節であるとともに、別れの季節、旅立ちの季節でもあります。
本日ここに第三十八回曽野小学校卒業式を挙行いたしますにあたり、公私ご多用にもかかわらず、卒業生のために、岩倉市長様、岩倉市教育委員会教育様はじめ、多数のご来賓のご臨席を賜りました。誠にありがとうございます。高い席からでございますが、厚くお礼申し上げます。
保護者の皆様。本日はお子様のご卒業、誠におめでとうございます。これまで精一杯の愛情を注がれた皆様のご尽力に敬意を表します。また本校の教育活動に対し、ご理解ご支援いただきましたこと、深く感謝いたします。ありがとうございました。
お子様は、本日小学校卒業されましたが、まだまだ保護者の皆様のお力が必要です。親という字は木の上に立って見ると書きます。成長とともに手は離れていきますが、目と心は離さず、これまで通り、深い愛情をもって、お子様を支え導いていただきますようよろしくお願いいたします。
読み聞かせグループ「ラビット」の皆様、スクールガードの皆様を始め、多くの地域の皆様は、本当にお世話になりました。子どもたちを、たくましく心豊かに育てていただきました。皆様のおかげでこのように立派に成長した子どもたちです。きっと地域に貢献できる人材に育ってくれるものと信じています。ありがとうございました。
さて、卒業生のみなさん、六年間の小学校課程を修め、卒業を迎えられたことに、心からのお祝いを申し上げます。また、今年度は最高学年として、曽野小学校を支え、大いに活躍してくれました。本当にありがとう。
皆さんの活躍を振り返るとたくさんの思い出があります。中でも小学校最後となった運動会での活躍は忘れられません。組み立て体操での皆さんの真剣な演技は、一人一人の胸の鼓動が聞こえてくるようで、観る者の心を熱くしました。まさに私が開会式で話した「一生懸命はかっこいい」を皆さんが証明してくれました。
また学芸会での演技も忘れられません。会場全体に響いた「私たちの未来に戦争はいらない」という力強い平和のメッセージは、感動の涙ともに心に深く残っています。皆さんは、自分たちが思っている以上に本当に心豊かにたくましく成長しました。平成最後の曽野小学校の卒業生として自信をもち中学校に進んでください。
さて、来年には東京オリンピック パラリンピックが開催されます。たくさんのスポーツ選手が活躍し、多くのヒーローヒロインが誕生することでしょう。また日本にはノーベル賞候補の科学者や作家の方が大勢みえて、受賞のニュースが今年も飛び込んでくるかもしれません。
それでは、金メダルやノーベル賞をとった人だけが、ヒーローヒロインでしょうか。私はそうは思いません。
田畑で汗を流しながら農作物を生産している人、道路や橋をつくっている人、工場で車や電気製品を作っている人、病気の人やお年寄りなど弱い立場の人に寄り添っている人、社会の安全を守るために命をかけて働いている人、そして子どものためなら命さえ惜しくないといつも思っているお父さんやお母さん、そんな家族や社会の人々のために毎日懸命にがんばっている人々、そんな人たちこそ本物のヒーローヒロインだと私は思います。
本物のヒーローヒロインは、テレビや新聞で騒がれることはありません。莫大なお金や賞品がもらえることもありません。名もなき人々です。それでも、家族や社会のために誠実に自分の責任を果たしています。人を幸せにすることを自分の喜びとしています。そうした名もなき人々こそがこの社会を支えているのです。
そして、心優しき皆さん一人一人も、きっときっと 皆さんのお父さんやお母さんがそうであるように、本物のヒーローヒロインになることができると私は信じています。
ところで、将来に向けて夢や目標は決まっていますか。決まっている人は、とっても素晴らしいことです。その夢や目標を大事にしてください。それに向かって全力で努力をしてください。たとえその夢や目標が達成できなかったとしても、そうした努力はかけがえのないもので、必ず人生を豊かにします。
夢や目標がまだ決まっていない人、大丈夫です。簡単に人生の夢や目標は決まりません。そういう人は、今、目の前にある自分のやるべきことをしっかりとやりましょう。そうすればきっと自分が進むべき道が見えてきます。
皆さんは、これから中学校、その先の未来へと進みます。未来は誰にもわかりません。だから誰もが不安でいっぱいです。しかし、わからないからこそワクワクするとも言えます。ぜひ未来に向かってワクワクしながら、本物のヒーローヒロインを目指してがんばってください。応援しています。
いよいよお別れする時がきました。どんな時でも、曽野小学校は、みなさんの心優しき「ふるさと」としてあり続けます。いつまでも忘れないでください。
「ご卒業おめでとうございます。」
そして
輝く未来に
「いってらっしゃい!」
以上 式辞とします。
平成三十一年三月二十日
岩倉市立曽野小学校長
木 本 純