3月20日(火)第37回卒業式が開催されました。103名の児童が曽野小学校を巣立ちました。立派な態度、立ち振る舞い、素晴らしい呼びかけと合唱、小学校最後にふさわしい感動的な式となりました。たくましく心豊かに成長した子どもたち、きっと地域や社会に貢献できる人にそだってくれるもの信じています。
103名のみなさん、ご卒業おめでとうございます。保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。地域の皆様本当にありがとうございました。
《校長式辞全文:下のボタンで見られます》
式 辞
寒さ厳しい冬を乗り越え、五条川の桜のつぼみがふくらむ春がやってきました。春は、別れの季節です。そして、輝く旅立ちの季節でもあります。
本日ここに第三十七回卒業式を挙行いたしますにあたり、公私ご多用にもかかわらず、卒業生のために、岩倉市副市長様はじめ、多数のご来賓のご臨席を賜り、誠にありがとうございます。高い席からでございますが、厚くお礼申し上げます。ありがとうございます。
保護者の皆様。本日はお子様のご卒業、おめでとうございます。これまでお子様の自立を願い、精一杯の愛情を注がれた皆様のご尽力に深く敬意を表します。
しかしながら、小学校卒業と言いましても、まだまだ保護者の皆様のお力が必要です。そしてお子様は、これから思春期という人格形成の上で大切な時期を迎えます。手は離れていきますが、目や心は離さず、これまで通り、深い愛情をもって、お子様を支え導いていただきますようよろしくお願いいたします。
読み聞かせグループ「ラビット」の皆様、スクールガードの皆様を始め、地域の皆様には、本当にお世話になりました。子どもたちを、たくましく心豊かに育てていただきました。皆様のおかげでこのように立派に成長した子どもたちです。きっと地域に貢献できる人材に育ってくれるものと信じています。ありがとうございました。
さて、卒業生のみなさん、六年間の小学校課程を修め、卒業を迎えられたことに、心からのお祝いを申し上げます。また、今年度は最高学年として、曽野小学校の教育活動を支え、大いに活躍してくれたことに感謝します。
みなさんは、六年間の小学校生活を通して、とてもたくましく成長しました。初めて小学校の校門をくぐった日から、信じられないほど心も体も成長し、「大人」に近づきました。
それでは、「大人」と「子ども」は何が違うのでしょうか。私の尊敬する人の一人に、昨年百五歳でなくなられた日野原重明さんというお医者さんがいます。その日野原さんが遺した言葉に
「生きるとは、時間をいただいたこと。自分のためだけに時間を使うのが『子ども』、そしてその時間を人のために使うことができる人を『大人』と呼ぶ」
という言葉があります。
素晴らしい六年生だったみなさん。曽野小の誇りだったみなさん。みなさんは、この六年間で確実に成長し、少しずつ人のためにも時間を使えるようになりました。通学班の登下校でいつも低学年を優しく世話し、安全を守ってくれました。委員会活動や係活動、行事の準備や後片付けなどに自ら進んで取り組み、学校や多くの人に貢献してくれました。様々な場面で人のために時間を使うみなさんの姿を見る度、確実に大人の階段を登って成長していることが分かり、とても頼もしく思いました。
しかし、まだまだみなさんは「子ども」の面もあります。自分のためにも時間を使う必要があります。これからも自分のための時間を使い、しっかり勉強し運動してください。知恵や体力、思いやりを身につけてください。そうして蓄えた自分自身の力をもって、人のために時間を使うことができる立派な「大人」になってください。
日野原さんはこうも言っています。
「自分のためにではなく、 人のために生きようとするとき、その人は、もはや孤独ではない。」
みなさんが人のために時間が使える立派な大人となったとき、きっと素晴らしい家族や仲間が皆さんとともにあると思います。
みなさんはこれから中学校そしてその先の「未来」という誰も知らない海にこぎ出します。未来はどんな人にとっても、何もわかりません。何が起こるのか、どんな人と出会うのか、わかっている人は誰一人いません。それは十二歳のみなさんでも、五十七歳の私でも同じです。
それでは「未来」に対して、みなさんは今、どう思っているでしょうか。不安や心配で真っ黒でしょうか。それとも希望や期待でいっぱいでしょうか。どんな人も不安や心配をなくすことはできません。しかし、未来は分からないからこそワクワクし、希望や期待を持つことは、その人の心次第なのです。ぜひ不安や心配の中にも明るい希望や期待を見つけて、ワクワクしながら未来へ向けて進んでください。応援しています。
いよいよお別れする時がきました。今、私はみなさんがさらにたくましく成長し、地域のため社会のために貢献できる大人となることを夢見ています。そして、どんな時でも、曽野小学校は、みなさんの心優しき「ふるさと」としてあり続けます。いつまでも忘れないでください。
「ご卒業おめでとうございます。」
そして輝く未来に「いってらっしゃい!」
以上 式辞とします。
平成三十年三月二十日
岩倉市立曽野小学校長
木 本 純