南中校長室の窓「ウナギの卵」
- 公開日
- 2011/02/14
- 更新日
- 2011/02/14
南中校長室の窓
今朝(2月14日)の朝礼での講話の概要をお知らせします。
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最近の出来事に関わる問題です。
古代ギリシャの哲学者アリストテレスが書き残したもの
「○○○は、泥の中から自然発生する」
○○○は何でしょう?
答えは「ウナギ」です。
ウナギの卵は、2000年以上誰も見たことがなく、ウナギがどんな環境で卵を産んで、どう育つのか、2000年以上謎のままでした。テレビがアナログからデジタルにという時代に、こんな基本的なことが、未だに分かっていなかったんだと驚きました。学生時代に、ウナギの卵はまだ発見されていないということは知らされましたが、とっくに発見されていたと思っていました。
これまで分かっていたのは、マリアナ諸島沖にてウナギの幼生を捕獲したので産卵地域がほぼ特定していたことと、産卵後1日半で孵化することぐらいでした。その付近は水深3000〜4000mあり、探査方法はコップ一杯一杯すくって調べるようなものなので、実に地道な作業を数十年続けていたようです。そして、最近ついに東京大学大気海洋研究所の研究チームが、新月に合わせて産卵すると予想し、直径1.6mmの卵31個を発見しました。
このことで産卵環境が明らかになれば、近年稚魚(シラス)漁獲量激減で行き詰まっているウナギ養殖の新しい方向「完全養殖」の第一歩となるようです。
コツコツと地道な努力が、夢の実現とか問題の解決に結びつくんだなあと改めて思いました。
「夢を実現するためには、どうしたらよいですか?」
と聞かれると、いつも頭に思い浮かぶ言葉があります。
「夢は逃げていかない。叶わないのは、自分が逃げるからである。」
今回の「ウナギの卵発見」のニュースを聞いたとき、この言葉を改めて強く思い出しました。
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