学校日記メニュー

学校日記

南風あったかげん記−813−

公開日
2009/03/16
更新日
2009/03/16

南中校長室の窓

☆★☆ 今日の朝礼 ☆★☆
 現在国宝に指定されている興福寺の五重塔は、明治の廃仏毀釈の嵐の中、売りに出されました。いくらで売りに出されたのでしょう?
 実は、わずか2円(当時の米1俵の生産者価格、現在だと14,000円ぐらい)でした。壊した後の薪の値段です。
 なぜ廃仏毀釈か?それまでは「神仏習合」で、「神様」と「仏様」は共存していました。しかし、王政復古で天皇の権威付けで神道を利用するために、神仏を分離し、廃仏毀釈に至ったのです。そのために、多くの寺や仏像が破壊され、また海外に流出しました。
 似たようなことは他にもあります。現在、浮世絵の名品は、海外の美術館でないとなかなか見ることはできません。なぜか、文明開化で海外の品に驚いた日本人は、陶磁器や浮世絵などの美術品の価値を見失い、安価で海外に売ってしまったのです。パリ万国博覧会での日本ブーム(ジャポニズム)が拍車をかけました。
 今思うとバカみたいなことと思うかもしれませんが、当時の人は真剣でした。
 この二つの事例は何が問題だったのでしょう?
 一つは、自分の価値(五重塔の価値)を知らなかったこと。そして、他(海外の品)と比較して、自分の価値を低く見てしまったことです。
 これは、私たちにもあります。自分はだめだと悩んだり、他人と比較して落ち込んだりと。特に、思春期はよくあることです。大人になればバカみたいなことでも、当事者としては真剣なのです。
 みんなも、五重塔を14,000円で売りに出さないように、自分の良さを理解してください。また、他人と比較する必要はありません。自分は自分、自分を好きになって、大切にしてください。
 五重塔を見たら、今日の話を思い出してください。